酒粕をお風呂に入れるとどんな効能があるの?その作り方とは?
2016/04/11
酒粕は、お酒を絞った残りのことです。
甘酒や粕汁にしたり、魚や肉をつけたりと用途は幅広いでしょう。
毎年冬から春にかけて出回ることが多いですが、商品によっては1年中で回っているものもあります。
今回は、酒粕をお風呂で利用する方法や効能をご紹介しましょう。
日本酒が肌をしっとりさせる効果があることは広く知られています。
酒粕は日本酒の元ですから、同じ効能が期待できるでしょう。
興味がある方は、ぜひこの記事を読んでみてください。
1.酒粕とは?
酒粕とは、日本酒ができるときに出る副産物です。
日本酒は、米とこうじを発酵させて作りますが、最後に米やもろみを絞って無色透明の液体になります。
日本酒を絞った後に残る白色の固体、それが酒粕です。
しかし、カスといっても栄養分はたっぷりと残っています。
それに、元々がお米ですから食べてもおいしいのです。
ですから、日本酒は昔から汁ものやあえものに利用されてきました。
また、肉や魚をつけておくと風味が増し、保存性も高まることから「粕漬」という調理法が生まれたのです。
さらに、好きな方は砂糖をちょっとまぶしてそのまま食べたりすることもあるでしょう。
なお、みりんを作る際も同じように酒粕ができます。
こちらは、かなり甘めでおいしいので、アルコール分を飛ばして子どものおやつとしても食べられてきました。
「こぼれ梅」という商品名で販売されています。
2.酒粕の美肌効果とは?
日本酒が美肌効果のあることは、広く知られています。
日本酒を使った化粧水などもたくさん販売されているでしょう。
日本酒には、保湿効果や血行促進効果があります。
ですから、日本酒を肌に塗るともっちりとしてきめの細かい肌になるでしょう。
同じ効果が酒粕にも期待できます。
しかも、酒粕の方がビタミンやミネラル、さらにアミノ酸などが豊富に含まれているため、美容効果は高いのです。
酒粕は、容量が多いので買ったけれども食べきれないという方も多いでしょう。
そのような場合は、美肌のために役立ててみませんか?
3.酒粕をお風呂で活用する方法とは?
この項では、酒粕をお風呂で活用する方法をご紹介します。
どれも簡単ですので、ぜひチャレンジしてみてください。
3-1.酒粕風呂を作ってみる
酒粕を、目の細かいガーゼの中に入れて口を輪ゴムなどで止めましょう。
ガーゼの袋があるならば、それを使ってもかまいません。
ガーゼに入った酒粕を、お湯の中でよくもんで成分を絞りだしてください。
乳白色のきれいなお湯になりますし、体がぽかぽかして温まりやすくなります。
日本酒を直接入れるよりもアルコール分が低めなので、お酒が弱い方でも大丈夫です。
不安だという方は、酒粕を30秒ほどレンジで温めてアルコール分を飛ばしましょう。
湯上がりはお肌がしっとりとするでしょう。
3-2.酒粕パックを作ろう
酒粕は、パックしても美肌効果が期待できます。
作り方はとても簡単。酒粕と精製水を混ぜるだけ完成です。
肌の上でするすると伸ばせるくらいの水と混ぜればよいので、面倒な手間はかかりません。
冷蔵庫で保存し、週に2~3回肌の上に塗って10~15分おけばお肌がしっとりするでしょう。
お酒に強い方ならば、精製水を日本酒に替えるとより効果的です。
ただし、べたべたしますのでしっかりと洗い流しましょう。
4.酒粕をお風呂に入れる際の注意点
酒粕は、お湯に溶けます。しかし、内容物が溶けきりませんので直接お湯に入れないように注意してください。
お風呂の排水口が詰まる恐れがあります。また、酒粕風呂は、家族全員が入浴したら、再利用せずに流しましょう。
食材を入浴剤にした場合は、お湯のいたみも早く匂いやすいので注意してください。
5.酒粕以外にも、美肌効果のある天然の素材とは?
この項では、酒粕以外にも美肌効果のある天然の素材をご紹介しましょう。
家にあるもがあったら、ぜひ入浴のおともにしてみてください。
5-1.米ぬか
ぬか漬けなどに使われる米ぬかは、玄米から白米へ精製したときに出る残りかすです。
とはいえ、ビタミン類や油分が多く含まれているため、保湿効果が高いでしょう。
しかも、一袋数十円で買えるのです。
この米ぬかを酒粕と同じようにガーゼでくるんでお湯の中に入れると、天然の保湿効果がある入浴剤になります。
また、米ぬかで体をこするとしっとりとつややかな肌になるでしょう。
米ぬかに入っている油が皮脂汚れを落とし、保湿効果を高めてくれるのです。
米ぬかはスーパーや米穀店で手に入りますが、必ず米ぬかだけのものを求めてください。
漬物用に塩が添加されているものは、入浴剤に向きません。
また、酒粕と同じように必ずガーゼの袋に入れて成分をもみだしましょう。
米ぬかを直接排水口に流すと、詰まってしまいます。
5-2.お茶、ビワ、モモ、ヨモギなど
お茶やビワ、モモ、ヨモギなどの葉は薬草湯になります。
どれも殺菌効果が高く、肌荒れや吹き出物、風邪予防などの効果があるのです。
お茶の葉は飲みきれなかったものでもかまいません。
やはり直接入れるのではなく、ガーゼの袋に入れてよくもみだしましょう。
これらの葉っぱはとても香りがよいので、リラックス効果も高まります。
5-3.重曹
今や料理に掃除にと大活躍の重曹ですが、入浴剤としても効果的です。
重曹をお湯に入れると保湿効果や殺菌効果があります。
実は、市販の入浴剤にも重曹が使われているのです。
重曹湯を作るには、重曹を直接お湯の中に入れるだけでよいでしょう。
ガーゼの袋など必要ありません。
肌がきれいになってニキビ予防にもなるでしょう。
ただし、アルカリ性のために肌が弱い方は荒れる可能性があります。気をつけて使いましょう。
5-4.塩
バス専用のソルトも売られているくらい、塩は天然の入浴剤の代表格になっています。
殺菌効果があり、皮膚を引き締める効果があるためにバスソルトを愛用している方も多いでしょう。
しかし、塩は金属を腐食させてしまいます。
ですから、あまりバスソルトを多用しすぎると、配管がさびるかもしれません。
また、肌に傷があるときに塩湯につかるとしみて逆効果になります。
ですから、バスソルトを使う際は、十分に気をつけて塩分が濃くなりすぎないように気をつけてください。
はっきりとしょっぱいと感じるほど入れるのは、多すぎます。
6.おわりに
いかがでしたか?今回は酒粕をお風呂で活用する方法などをご紹介しました。
余った酒粕がある方は、ぜひ活用してみてください。
酒粕以外にも、今は天然素材を入浴剤代わりに使う人が増えています。
果物の皮やお茶の葉、米ぬかなどは効果が高い割には価格が安く、毎日使っても問題ありません。
ただし、天然のものを入浴剤代わりに使う場合は、浴槽や配管をいためないように注意してください。
完全にお湯に溶けきらないものは、配水管を詰まらせる可能性があります。
また、なまものを入れたお湯はいたみやすくにおいも出やすいので、できるだけ早く流してしまいましょう。
日本酒などの液体や重曹、塩などの水に完全に溶けきるものは、詰まりにくいですが肌にダメージを与えすぎないように注意も必要です。
また、高齢者や小さな子どもがいるかご家庭は、肌に刺激の強すぎるものは使わない方が無難でしょう。
どうしてもという場合は、しまい湯のときに使ってください。