節水したいあなたに! 少ない水で食器洗いをするための7つの心得
2015/10/30
2020/06/17
食器洗いで水道を流しっぱなしにすると、5分間でなんと60ℓ!(東京都水道局より)。まさか、5分も流しっぱなしにする人はいないと思います。で も、なにげなく流しっぱなしにしていませんか? 少ない水で食器をキレイにするには、どんな方法があるのでしょうか。
節水には食器洗い機がいいといわれますが、ここでは手洗いの場合を紹介します。ぜひ知っていただき、節水上手になってください。
1.こんなに違う節水の効果
水は有限の貴重な資源です。上手に節水することで、ご家庭の家計の負担を軽くできるだけでなく、環境負荷の軽減にもなります。わかりやすくするために、最初に紹介した5分間流しっぱなしにと対比してみましょう。
1-1.節約で水道代が半減?
食器洗いを三食後にするとして、5分間、水を流しっぱなしにすると、1日で180ℓ、1か月(30日)で5.4㎥、1年で約65㎥になります。東京都の水道料金(1ℓ単価=0.24円)で計算すると、1年間の水道料金は、約15,600円です。仮に半分の水ですめば・・・。差額は大きいですよね?
冬だと、お湯で食器を洗う方もいると思います。すると、ガス代もかかってきますから、なおさらたいへんです。ご家庭で水を使うのは、キッチン以外にお風呂・洗面、トイレ、洗濯など。これらを含めて節水対策をすると、水道料金はグッと抑えられ、経済的な負担は軽くなるはずです。
1-2.水の節約はエコ上手
節約は、水道料金を安くするだけでなく、実は環境にも優しいことをご存じでしょうか。食器洗いで水を5分間、流しっぱなしにすると、約12gの二酸化炭素が排出されるのです。1日3回、1か月、1年。あえて排出量を計算するまでもないのでしょう。水道の節約は、二酸化炭素の排出削減になることを、ぜひ知っておいてください。
2.少ない水で食器をキレイにする7つの心得
食器洗いでの水の節約は、何も洗う場面だけでいいのではありません。洗う前から始まることをわかってほしいものです。少ない水で食器をキレイにする方法を、食器洗いの流れに沿って説明します。
2-1.食器洗いは食べた直後から始まる
食事が終わったら、使った食器は片付けますね。その際の注意点です。食器は重ねないでください。重ねてしまうと、汚れていない裏側の部分も汚れ、その分、洗うのに時間がかかってしまいます。油で汚れた食器は別にするというように、汚れの種類ごとに分けておくのが理想的です。
2-2.ひどい汚れはふき取る
油汚れなど汚れがひどい場合は、洗う前にふき取ってください。キッチンペーパーが便利です。衛生面を気にしなければ、古新聞でもいいでしょう。新聞紙は8つ折りにすると、ちょうどティッシュペーパーの箱に入る大きさ。使い終わったティッシュの箱に入れ、利用している人もいるそうです。
食べ残したものは、へらのようなもので落とすといいでしょう。100円ショップに行けば、便利な小道具が見つかるはずです。
2-3.洗いおけにつけ置きする
食事のあとに食器をそのままにしておくと、汚れが乾燥してこびりつくことがありますよね?お米なんかは、特にそうです。そうならないためには、洗いおけに水を入れてつけておくといいでしょう。
その際に、洗剤を少し入れておくといいという方もいますが、2つの方法を実践して比較した結果では、そこまでする必要はありません。水だけでも十分です。
2-4.基本は洗いおけ
さて、ここからはいよいよ食器洗いの本番です。やはり基本は洗いおけだと思います。最後に簡単にすすぐだけでいいので、とても節約効果はバツグンです。汚れが少ないものから、ひどいものという順番で洗ってください。水を流しながらなんて絶対にダメ。流しっぱなしがどれほど水を使うかは、すでにお話したとおりです。
2-5.洗剤はできるだけ控える
食器洗いに洗剤はつきもの。そう思っていませんか? ひどい汚れは、洗剤をつけて洗うのも理解できます。その場合でも、つい使いすぎてはいませんか?すすぎが大変になるだけです。本当に洗剤をつけてまで洗う必要があるものは、意外に少ないように思います。
そもそも洗剤は必要なのでしょうか。
食器というのは、私たちが口にする食べ物を入れていたはずです。そのまま放置しておくと問題でしょうが、害毒になるような汚れではありません。洗剤ができるのは、殺菌ではなく除菌。洗剤でなくてもいいように思います。ただし、使うかどうかは読者の皆さんの判断しだいです。
洗剤を使わなくてすむように、アクリルたわしを使っている方もいます。市販されているので、使ってみてはいかがでしょうか。洗剤を使う場合も、泡ぎれのいいものや環境に優しい製品を選びたいものです。
2-6.すすぎは流す量を半分に
すすぐ際にも洗いおけを利用するという方もいます。否定しませんが、試した限りでは、あまり変わりませんでした。むしろ、やり方によっては、流しながらの方が水の量は少なくなります。ポイントは、水が流れる量を調節することです。
半分くらいの水量でも十分でした。水の量が少ないと、すすぐのに時間がかかり結局同じでは?そう思う方もいるでしょうが、ほとんど変わりません。めんどうだと思わず、試してみてください。きっと、わかるはずです。
流しながらすすぐ場合は、すすいでいる食器の下に、残りの食器を重ねておくことをおすすめします。落ちてきた水が洗い流してくれて、すすぐ水の量も時間も節約可能です。
2-7.食器洗いの水は有効利用する
最後に、食器を洗ったりすすいだりした水についてです。あなたはそのまま排水溝に流していますか?近所の主婦は、洗剤で洗った水はさすがに流すそうですが、すすぎの水は洗いおけにためて鉢植えのお花にあげているそうです。洗剤の残留物がお花に影響するではと心配ですが、おそらく環境に優しい洗剤を使っているのでしょう。ほかにもいい利用法があると思うので、工夫してみてください。
食器洗いの水の有効利用だけでなく、お米のとぎ汁など、ほかに使った水を食器洗いに利用するのもいいと思います。トライしていませんが、実践している人によると、けっこういいそうです。
3.意外に知られてない節水法
食器洗いで水の節約法を紹介しましたが、紹介した方法以外にも上手な水の節約法があります。節水型の蛇口は代表的ですね。意外に知られていないのは、節水コマの活用。東京都水道局でも推奨しています。食器洗いと直接は関係ありませんが、検討の余地は十分です。
節水コマというのは、水の流出量を調節して節水ができる装置になります。レバー式水栓には取り付けられないようですが、一般用蛇口には、ご自分で取り付けることが可能です。
蛇口の開き具合によっては、最大50%の節水効果があるというので、考えてみてはいかがでしょうか。台所だけでなく、洗面所にもいいと思います。
まとめ
少ない水で食器をキレイにする方法を紹介しました。まとめると、次の7つの心得があります。
- 食器洗いは食べた直後から始まる
- ひどい汚れはふき取る
- 洗いおけにつけ置きする
- 基本は洗いおけ
- 洗剤はできるだけ控える
- すすぎは流す量を半分に
- 食器洗いの水は有効利用する
食器洗いには、食器洗い機がいいとされていますが、値段も高く普及率は1割程度といわれています。7つの心得を守り、節約だけでなく、エコ上手になりましょう。